以下は自分が経験した、主観たっぷりの情報です。
話半分に聞いてもらえるとありがたいです。
〇デメリット
・やはり給料が非常に低い。このままだと、死ぬまで新卒1年目の年収を超えなそう。
初めて働いた時には、毎月の手取りが1桁台という惨状だった。
実家に帰らない限り、持ち家を入手できる可能性はまずなさそう。
・そもそもの求人が少ないし、正社員の求人はもっと少ない。
大都市圏に住んでいないと、職探しがかなり大変だと思う。
実際に障害者専門の求人サイトを見れば、きっと一般枠で働いている人は驚くはず。
中途で正社員を目指すとなると、さらに選択肢が減る。
対人関係が割と得意だという人がいれば、公務員の障害者枠を目指すのが良さそう。
(自力で稼げるならそれに越したことはないが)
・キャリアを積むのが難しい。
一般事務の求人がほとんどで、同じ組織にずっといられれば
積みあがるものもあるかと思うが、
別の組織に移動したら、持ち越せる能力がほとんどない。
それに、良くも悪くも負担の小さい仕事しか任されないため、
転職活動の際にアピールできるような
経験を積むことが非常に難しい。
(ほとんど仕事がない期間もかなりあった)
たとえば、ITの求人はかなり少ないし、その中で未経験可の求人は更に少ない。
・良い賃貸物件に住むことが難しい。
そもそも精神障害者手帳を持っていると、物件探しが困難だし、
収入面で良い物件を契約するのが困難。
(自分は今回の引っ越し先を探すときに、5社不動産会社にメールを出して、
2社返事が無かった)
聴覚過敏があると、このことが生活する上での、
一番のストレス源になる可能性が小さくないと思う(自分がそう)
・きっと、もう一般枠には戻れない。片道切符。
よほど能力が高いか、バイタリティがある人でない限り、
一般枠に戻るのは相当厳しそう。
たとえ手帳を返却したとしても、自分の場合は履歴書を見れば
障害者枠で働いていたことが分かってしまうし、
会社によっては、会社名で分かってしまう場合もある。
(精神障害者手帳を持っていて、一般枠から障害者枠に転じようと検討している人は、
この点をよく考えた方が良いです)
・障害者同士の人間関係に、結構つらいところがある。
自分も人のことを言えないのだが、1つ前の職場では、かなり癖が強い人がいて、
しばらく障害者が集められた別室で作業をしていた時には、
これがかなりのストレスになった。
自分は、周囲から浮いていたとしても、
健常者の中でポツンと仕事をしている方が気が楽だった。
〇メリット
・全然叱られないし、怒鳴られない。
自分は「クレーム対応できません、電話対応できません」と
ずっと言い続けてきたが、
本当にこれらをやらなくて済む。
任される仕事も軽いものばかりだから、
何かやらかしても大惨事になることはないし、
叱られることもなければ、詰められることもなかった。
(ただし、障害者枠の某自治体の公務員試験では、
「電話対応ができません」と言っても、
「努力して改善することはできませんか?」と言われ、
ひたすらこの部分を掘り下げられ、結局落とされることになったから、
どのような配慮なら受容してもらえるのかは、組織によって異なると思われる)
・面接の通過率が上がった。
自分は、一般枠の頃には、50社ぐらい面接を受けて、
一次面接を通過したのが3回しかないぐらい相手に与える印象が悪いが、
(しかも、陽キャを装って面接官を騙して通過したのがそのうち2つだから、
素に近い自分で通過したのは実質1つ)
障害者枠では、一次面接の通過率は2割ぐらいに上昇した。
面接で聞かれることも一般枠とは大幅に違っていて、
一般枠では対人関係能力や、ストレス耐性を見られているような感じだったが、
障害者枠ではとにかく障害特性についての質問が圧倒的で、
相手が一番重視しているのが、勤怠の安定性であるっぽかった。
・4年近いブランクがある時でも、仕事が見つかった。
自分は、浪人・留年を含めたブランクが人生で9年ぐらいあって、
一般枠の求人に応募したら、恐らく人事が履歴書を封筒から取り出して
一秒で落とされるぐらいの経歴だが、
障害者枠では仕事を得ることができた。
もちろん、この時拾ってくれた組織には感謝しかない。
・年齢差別が少ない。
守秘義務に抵触するから詳しくは書かないが、自分の観測範囲では、
結構年齢が高い人でも、仕事にありつけている様子だった。
〇その他
・良くも悪くも、周りの自分に対する関心が低い。
これは人によって、かなり感想が異なる部分かと思うが、
結構ショックを受ける人もいるかも知れない。
以上、繰り返しになるが、話半分に受け止めるようにしてください。
