犬デウスのブログ

1980年代前半生まれの、発達障害者男性のブログです。

住居問題、というか騒音問題-1(2024/3/16)

1年ほどマンションの隣人の生活騒音(主に扉の開閉音)に耐えてきたが、

遂に耐え切れなくなり、
左隣が空き室で更に騒音が悪化する可能性があることもあり、

5年ぶりの引っ越しを決意した。
生活騒音が理由で引っ越すのは、これで3物件連続。

自分は自閉症スペクトラム障害と診断されていて、聴覚過敏があるが、
低くて大きな物音が大の苦手で、
2つ前の物件→下の階と、廊下を挟んだ向かいの部屋の扉の開閉音に耐え切れず転居
1つ前の物件→上階の足音に耐え切れず転居
という経歴がある。

耳栓は入浴するかイヤホンをする以外の時はほぼ必ずつけていて、
今回はそれに加えてイヤーマフ(締め付けが強くて、

長時間つけているのがかなり厳しい)も使ったのだが、
「ああ駄目だ、もう耐えられない」と感じ、引っ越す羽目になった。

もちろん、引っ越し先が今の物件よりうるさい可能性は十分にあるため、
現在は非常に強い不安に包まれている。

しかも、今回物件を探すまで知らなかったのだが、東京では今、

少なくない好条件の物件が「先行契約」とか言って
内見をさせてくれず、自分が一番知りたい、

壁をノックした時の感触を知らずに入居することになってしまい、
(壁がちゃんとコンクリかどうか知りたい)
焦らずに引っ越しの繁忙期が終わるのを待てば良かったんじゃないかとか、
不動産屋や管理会社にカモられたんじゃないか、

などといった考えが頭の中をぐるぐると回っている。

ここで、自分が「先行契約」の物件を申し込むに至った経緯について述べる。

今の物件の左隣が空室となったその日から(以前は神隣人が5年ほど住んでいた)、
隣人ガチャを引き直すことに戦々恐々としていて、
引っ越さなければならない状況に陥る可能性は低くないかなと考えていて、
その際にネックとなるのは、源泉徴収票の障害者欄に「〇」がついていることにより、
障害をオープンにして物件探しをしなければならないことだと考えていた。

そして、障害をオープンにして物件を探すとなると、

何の障害かということが必ずや問われると思っていて、
公務員試験受験やその他諸々から「自閉症スペクトラム障害」という言葉の響きが

いかに人々に悪印象を
与えるかということを嫌というほど思い知っていたから、

一度は障害を隠して物件を探せないかと真剣に考えていた。

しかし、源泉徴収票を出せと言われたのに別の書類を出すのは極めて不自然で、

隠したいことがあることを瞬時に悟られるだろうし、
源泉徴収票を加工するという必殺技も考えたが、

バレたら大トラブルになると思い、結局障害をオープンにして物件を探すことにした。

なお、戦略としては、まずは会社近くの物件を探し、

駄目だったら現在住んでいる某都市で
別の物件を探そうと考えていた。
(会社近くに住みたいのは、非常に体が疲れやすいからで、

この問題については別の機会に述べることとしたい)

そこで、ひとまず、某超有名不動産会社に障害をオープンにして

メールを送ったところ、いきなりの返事なし。
奇跡的に今の勤務先に正社員として拾ってもらったから、

色々は言われるだろうが返事は返ってくるだろうと予想していたので、
この事実は結構ショックだった。

続けて、他の不動産屋に問い合わせることも考えたが、

職場のQAサイト等で相談した結果、
「障害者フレンドリー」を掲げる不動産屋に問い合わせを行うことにした。

とある企業の正社員であること、自閉症スペクトラム障害であること、
会社近くの某沿線に住むことを希望していること、年収はいくら、

ということを手短に書くことにした。

その結果は、4社にメールを送ったが、1社は返事なし、

2社は「年収面で、希望の地域で物件を探すことは難しいと思う」との返事、
そして1社だけが「一度店舗に来てみませんか」との返事だった。

早速その翌日に、紹介を受けた店舗へ行ったところ、

営業担当の若い方がコールセンターからのメールをちゃんと読んでいなくて、
自分が障害者だと知らなかったという事実が早速判明したが、

「正社員なので」ということで、
一応話を聞いてもらえることになった。
(なお、その方によると、「精神障害者は、

大家さんが拒否反応を示すことが多い」とのこと)

そこで自分は、どんなに狭くても良いから、

とにかく防音がしっかりした物件がいいこと、最上階は必須ということを伝えて、
5つ物件を紹介してもらったのだが、

それを持ち帰って某口コミサイトで評判を調べたところ、
4つは騒音について悪評があり、1つだけが防音ついての悪評がなかった。

ただ、自分は今回引っ越すことになった物件について、

同じサイトで1人のユーザーの「防音が良い」という口コミを信じて

痛い目にあっていたので、
同じ接頭辞を持つ兄弟物件の口コミを慎重に調べ、

どうやら設備については防音に気を使っていそうだ、との判断を下した。

(物件のレビューサイトの中には、

壁の厚さや騒音についての投稿を禁じているものがあるので要注意!!!!
必ず、壁の厚さや上階の足音について悪い口コミが書いてあるサイトを見た方が良い。
そして、悪い口コミがあるサイトだとしても、
結局は物件の広告料等で収益を上げるビジネスモデルであることから、

真の悪評は記載されていないと思った方が良い。
要は話半分に見ておいた方が良い。ただ、自分は、良い口コミは

本当とは限らないが(貸主が書いている可能性もあり)、
クレーム調の口コミは、信ぴょう性はかなりあると考えている)

そのような経緯で、不動産屋の営業マンに希望の物件を翌日伝えたところ、

「こちらは先行契約になっております」
との案内を受けた。そして、急いで「先行契約」についてネットで1時間ほど調べ、

検討した結果、
「ある意味で、会社近くの物件では他に選択が無かった」と自分に言い聞かせて、

物件を申し込むことにした。
(この年齢になって情けないが、両親に厳しい口調で「さっさと契約しろ」と

言われたのもある)
意外にも管理会社の審査はすんなり通過したが、焦りすぎたかな、

と即座に激しい後悔に襲われた。


自分は実家を出て20年以上経つが、騒音問題から解放されていたのは、

新卒で就職したときに借りた物件に2年半住んでいたときと、
大学職員をやっていて職員宿舎に住んでいた5年間の計7年半だけで、

その他の時期はずっと扉の開閉音やら音楽の重低音やら、
友人との騒ぎ声やら扉の開閉音やらに苦しんできた。

クレーム対応が自分には無理だと悟って大学職員を辞めるか悩んだ時も、

最後まで考えたのは住居の騒音問題だった。
職場内に自分がこなせるポジションが10個もない状態で、

職員宿舎に住み続けるために、生き恥を晒して職場にしがみつこうか、
そんなことも真剣に考えていた。
(結局「それも自分には耐えられそうにない」と感じて退職したのだったが)

幸い自分は今テレワーク主体の仕事をしていて、

人事の許可なく実家に避難して後付けで許可を得るという、
会社に対して非常な迷惑行為を行うことになってしまったが、

出社が主体という状況では、
本当に困った状況になっていたと思うし、人事が許可を出してくれなかったら、

更に精神的に追い込まれていたと思う。

今は、転居先が静かな物件だったら良いが、外れを引いたら、
貯金が許す限り、「何とか耐えられる」物件に出会うまで、

延々を引っ越し続けるということしか、
解決策を思いつけていない。

薬での状況改善も考えたが、
かかりつけの精神科の先生に、聴覚過敏に直接効く薬を訪ねたが、

特に有効なものは思い当たらない様子だった。
(一応、漢方薬を2種類紹介された。

なお、昔発達障害の某有名薬を試したが、

椅子に座っていられないほどの鬱になって服用を中止した)

いやあ、マジで気が重い。
しばらく改善していた鬱も急激に悪化中。
今は祈ることしかできない。